内科医キューピーのつぶやき

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主訴:吐気・嘔吐の初期対応

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キューピーです。

 

僕らのような若者世代だと、昨日めっちゃ吐いたわーとか言ってたら、

 

飲みすぎだろ!とかノロか?みたいな話になります。

 

ですが救急外来を受診する嘔気・嘔吐はなかなか油断なりません。

 

※この記事の内容が原因で生じたいかなる不利益にも責任は負いかねます。

 

 

目次

 

 

【参考文献】

 

【鑑別疾患】

・NAVSEAのゴロがとても有名です。

-Neuro:中枢神経疾患(脳卒中髄膜炎脳炎、脳腫瘍など)

-Abdominal:腸閉塞、虫垂炎、肝炎、膵炎、胆嚢炎、胃腸炎腎盂腎炎、GERD、消化性潰瘍、妊娠など

-Vestibular:BPPV、前庭神経炎、メニエール病突発性難聴など

-Sympathetic:ACS緑内障発作、心身症など

-Electrolyte/Endocrine:高Ca、低Na、DKA、副腎不全、肝不全・腎不全など

-Addiction:オピオイドジギタリス・テオフィリン・リチウム、化学療法、麻酔など

 

【初期対応】

①ABC確認+vital sign確認

・どんな時でもこれは忘れないようにします。

・ABCに異常があればそちらへの介入を最優先で行います。

・血圧が高い場合は、脳血管障害を想定しておきます。

 

②問診(随伴症状+AMPLE)

随伴症状頭痛めまい胸痛腹痛下痢など

※これが鑑別で最も重要です。必ず最初に聴取します。

・AMPLEも当然重要です。妊娠(P)も主訴の原因となり得ます。内服薬(M)は必ず聴取します。

 

③致命的な疾患を除外→随伴症状に応じて検査追加

・後は随伴症状によって必要な検査を追加していくことになります。

・ただし、随伴症状に関わらず以下の致命的疾患は必ず意識して鑑別します。

-ACS:特に心血管系リスクがあれば、必ず心電図をとります。

-頭蓋内病変(特に小脳出血・梗塞):血管系リスクがあれば頭部CT撮影というアプローチも悪くないかもしれません。特に小脳正中部病変では神経診察上、歩行不能以外の異常を認めないことがあり、pitfallとなり得ます。

-腸閉塞:腹痛、排便や排ガス、腹部手術歴が重要です。

-虫垂炎・膵炎・胆嚢炎:腹痛の有無などが重要です。腹痛が先行する場合、胃腸炎らしくありません。

-高Ca・低Na・DKA・副腎不全:採血項目に電解質、血糖を含めるようにします。

-薬剤性:必ず内服薬を問診します。